がん治療

がんの治療法について

代替療法として期待されるフコイダン

新しい健康食品

がん患者が代替療法として利用している健康食品の半数以上がアガリクスでした。
しかし、このアガリクスの研究が盛んになってから20年以上経過しているにも関わらず、がんに対する効果は医学的には不明のままです。
現在ではアガリクスの研究は以前と比べると盛んではなくなり、かわってフコイダンが注目されるようになりました。

フコイダンとは

フコイダンはオキナワモズクなどの海藻に含まれる多糖類で、海藻表面のヌルヌルした成分です。
フコイダンは海藻が傷ついた時に、傷口から細菌がはいらないように保護をするやくわりがあります。
このフコイダンは20世紀はじめに発見されていましが、長い間健康への効果については関心がもたれていませんでした。
しかし、近年になり研究が進むとフコイダンには様々な健康効果があることがわかりました。
フコイダンには血液凝固作用、高脂血清澄作用やがん細胞をアポトーシスに導く効果やがん転移を抑制する効果があることがわかりました。

フコイダンのがん抑制効果

フコイダンが持つがん抑制効果とは、がん細胞をアポトーシスに導く力です。
アポトーシスとは細胞が自ら死ぬことをさしますが、アポトーシスはどんな細胞でも起こることでアポトーシスが行われることで代謝が進行します。
フコイダンが持つアポトーシスに導く力はがん細胞にのみ働きかけます。
フコイダンのこの力は正常な細胞には働かないという特徴があります。
さらにフコイダンにはがんの転移を抑える効果も確認されています。
日本で最もがんによる死亡割合が少ない地域は沖縄県です。
沖縄県のがんによる死亡割合は最も高い秋田県や島根県の約半分、全国平均からみても2割以上少ないのです。
これはフコイダンが含まれるオキナワモズクなどの海藻類をよく食べるためだと言われています。

フコイダンとアガリクスを比べると

がん治療の代替療法として広く使われているアガリクスの有効成分と考えられているものがβ-D-グルカンです。
このβ-D-グルカンとフコイダンは共に多糖類というものに分類されます。
多糖類とは糖というものがいくつも繋がったもので、β-D-グルカンとフコイダンでは糖の種類が違います。
多糖類は生体内での働きが近年特に注目されており、研究がさかんになっている分野でもあります。
アガリクスなどβ-D-グルカンのがん抑制効果は医学的には確認できていないのですが、フコイダンはがん細胞をアポトーシスに導く効果が医学的にも確認されています。
さらに多糖類には免疫力を強化する力を持つことが特徴ですが、この免疫力を強くする力はβ-D-グルカンよりもフコイダンの方が強力であることもわかっています。
フコイダンは免疫細胞の一つであるNK細胞を活性化し免疫力を高めますが、フコイダンの持つこの力は食べ物のなかではトップクラスです。

フコイダンの副作用

フコイダンによる副作用はラットを利用した実験では軟便が報告されています。
この実験から体重1kgあたり400mg以下であれば急性毒性はないと結論付けています。
体重50キロの人であれば20g以下になりますが、実際は1日2g程度の摂取量なので全く問題ないれべるです。
また遺伝子に突然変異を誘発するかどうかを確認するために、細菌を用いた変異原生試験では安全性の上で問題ないことが確認されています。
フコイダンは安全性に関する問題は確認されていませんが、海藻アレルギーが発症する可能性もあるので、アレルギーの恐れがある場合はアレルギー試験をするなど、医師に相談してください。

がん治療としての免疫療法

わたしたちの体には外部から侵入してきた異物を認識し、これを排除しようとする防御機構が備わっています。
これを免疫といいます。
体内にがん細胞ができると免疫機構がはたらき、がん細胞を排除しようと働きます。
なかでもサイトカインという一群の物質はがん細胞を直接殺すこともわかってきました。
そこで免疫力を高める免疫療法という治療法が考え出されました。
免疫療法にはいくつか種類がありますが、最初に開発されたものが免疫賦活剤の使用です。
免疫賦活剤とは免疫力を高める薬のことですが、結核のワクチンでもあるBCGやピシバニール、CWSが使われます。
他にもフコイダンのような天然のものも使われています。
しかし免疫療法はがんと戦う力が弱いため、化学療法や放射線療法などと組み合わせて治療が行われます。
免疫療法は治癒よりも延命効果や患者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ、生活の質)を高めることが目的です。

国立琉球大学の教授が開発した沖縄もずく由来フコイダン

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